広報ブログ

埼玉の中心から和室愛を叫ぶ

こんにちは。
Blue Styleスタッフブログをご覧いただきありがとうございます。
広報スタッフの長谷川です。

今朝、出勤前に身支度を整えながらテレビを見ていたら、「畳職人さん」と「畳の素材としての素晴らしさ」に所さんの目が→(・_・)になっている様子が映し出され、そういえば!!」
ずいぶん前に書いたブログ(旧スタッフブログに掲載)の中で、和室の減少と畳について触れたことがあったなぁ~と古い記憶がよみがえってきました。

探し出しましたので、ここであらためてご紹介させて(呟かせて)ください。
※とても長いです。そして、統計の数値や社会状況は13年前の内容で現在とは少し異なりますので、ご承知おきください。

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和室はAKOGARE?

休日に住宅に関する統計資料をネットサーフィンしていたら
いろんなことが見えてきました。

その一つが「日本の住宅における和室の減少」です。

弊社では、もともと天然木や自然素材に魅力を感じて下さった方が多いためか?和室を要望されるお客様が多いので、「和室の減少」と言われても、そうだろうなぁ~とは思いつつも、実感としてピンとこないところがあります。
減少どころか相当にこだわった和室をたくさんお創りしてますから・・・
※2024年現在では、弊社でも減少傾向にあります。

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でも全国的な統計では確実に減っています。
特にアパートやマンション・分譲住宅にその傾向が顕著です。

その影響で同じく減少しているのが畳屋さん・襖や障子をつくる建具屋さん・銘木を扱う材木屋さん・塗り壁の左官屋さん・・・などなどです。
それと、肝心の「ちゃんとした和室」がつくれる大工さん。

そういえば、私が子供の頃には町内に1件くらいは街の畳屋さんがあったような??
めっきり見掛けなくなりました・・・ (/_;)/~~

畳表の生産者はナント!年に10%以上の割合で減少しているそうです!!
つくっても需要が無いので生産しなくなっちゃったのですね。
和室大好き!畳大好き!・・・の長谷川としては寂しい限りです (ノ_-。)

原因はいろいろあるようでが、どうやら「和室が嫌いだから」ではないみたいですよ。

高級ホテルと老舗和風旅館・・・どちらに泊まりたいですか??
というアンケートの結果は、年代を問わず老舗旅館に軍配が上がっています。
インテリアに関するアンケートでも「自宅に和の要素を取り入れたい!」「畳でごろごろしたい!」というニーズは減っていないんです。

???・・・ じゃあ何で?

統計資料から見えてきたのは 「コスト&面積」 

マンションや分譲住宅は購入者層を想定して建築計画を立てます。
つまり販売価格を、予想する購入者が借り入れ可能な金額に抑えなければいけない(売れ残ってしまう)ですね。
そうすると、限られた予算と面積の中で、建築コストがかさみ必要不可欠なスペースではない和室にシワヨセが・・・

購入者の生活スタイルの変化にも要因はあります。
昔に比べて家にお客さんが泊まることが少なくなっていませんか?

お客さんが泊まることが多いお家は、和室が必要になると思います。
来客用布団の保管先としての押入れも・・・。
でもその頻度が少なければ、欲しいけどめったに使わない和室より、
毎日使うひろ~いリビングがいいな~!!と。
優先順位で和室は負けちゃったのですね。
販売する側と購入する側の利害が一致!!

近年、震災や環境・エネルギー問題から学び、住宅の性能は良くなり、建築コストは増加傾向にあります。
住宅メーカーが提供した一戸建て住宅で見た場合、5年前と比較して1㎡当たり2万円程度(全国平均)UPしていましたので、マンションや分譲住宅でも増加していると思われます。※2024年現在では、資材の高騰も重なり、更にUP!
マンションはセキュリティー面でのコスト増もありそうですね。
となると・・・コスト高な和室はカット・カ~ットはさみ

一戸建て注文住宅に限って見ると、1室は和室があるお家がまだまだ多いのですが、畳数が減っているのと、床の間や二間つづきの和室が減っています。
床面積を5年前と比較すると約10㎡減少してますから、ちょうど6畳間が一つ減った計算です。
少子化により子供部屋が一つ減った?・・・又は和室が一つ減った??
※13年前の統計資料に基づいています。現在は更に急速に減少していると思われます。

新築住宅だけでなく既存住宅のリフォームも和室離れ・畳離れに拍車をかけています。
高齢者の介護室として和室を洋室にリフォームしてベッドを置くというケースです。


という訳で・・・、和室は夢と現実の狭間で揺れた末に諦められる運命なのでしょうか?

日本の住宅の特徴ともいえる和室に「AKOGAREの」という枕詞がつく日はそう遠くないのかもしれませんね。(泣)
※今や「憧れ」を超えて「夢」「幻」?

↑↑↑この内容を最後まで読んで下さった方へ
心から感謝いたします!


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【おまけ】
まだ余力のある方は、どうかお付き合いください <(_ _)>

上の写真にある床の間の床柱(とこばしら)のおはなし。
もちろん天然木無垢材です。

木の名前は槐(えんじゅ)。
マメ科の植物で、木へんに鬼と書くことから魔除けとして玄関の近くに植えられたり、表札に使われたりもします。
その他にも葉・つぼみ・花・実それぞれに用途があるのですが、もっと長くなるので・・・・機会があれば。(汗)

「延寿」の字を当てて無病息災を願い、床柱としても人気がある木です。
製材した時に独特の「けしき」が現れるのも人気の理由です。

▼丸太を四角く製材する時の木の断面図

 (がんばって作りました)


荻野工務店 スタッフブログ

この木の面白さは、樹皮に近い辺部がバニラ色で、芯部の焦げ茶と対照的な色をしているところです。
四角くなるようにカットすると、角の部分だけ辺部のバニラ色が残り、写真のような味わいが楽しめます。

AKOGAREといわずに現実としてお楽しみいただきたい銘木です。

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以上が13年前のブログとなります。

所さんのTVでも取り上げていましたが、畳について言えば、職人さんの減少だけではなく、本畳の畳床の材料となる藁の生産者や、畳表の材料であるイグサの生産者が現減していて、このままではそう遠くない将来、歴史的建造物の畳の新調や修復のために伝統技法を後世に残す「文化財保護」の領域になってしまうかもしれません。

和室好きの皆さま、Blue Styleには和室が作れる大工さんも、自然素材の塗り壁が作れる左官職人さんも、畳が作れる畳職人さんも現存しています。
今ならまだ、こだわりの和室が創れますよ。

モダンな畳コーナーも人気です↓

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